日本ハムが札幌ドームを移転するのはなぜ?【4つの移転理由をわかりやすく解説】

  • 日本ハムファイターズが本拠地を札幌ドームから移転するって、まさか札幌ドームが潰れるの
  • 日本ハムファイターズと札幌ドームの関係が良くないらしいけど、なぜ?
  • 札幌ドームの運営側と日ハムに、何かあったの?

と感じていませんか。

札幌ドームはプロ野球界の中では比較的新しい球場ですし、あれだけキレイで立派な施設にも関わらず「なぜ、日本ハムは2023年に本拠地を札幌ドームから移転させるの?」と思ってしまいますよね。

この記事では、プロ野球チームの日本ハムファイターズが札幌ドームを移転する4つの理由を、わかりやすく解説します。

この記事を読むことで「なぜ日本ハムファイターズが本拠地を札幌ドームから移転させるのか」「なぜ、日本ハムと札幌ドームの関係性が良くないのか」が分かります。

「一プロ野球ファンとして、日本ハムが本拠地を札幌ドームから移転させる理由を知っておきたい」「本拠地の移転理由に闇がありそうで、気になる」という人は、この記事を最後まで読んでください。

目次

日本ハムの札幌ドーム移転理由①:物販・広告利益がドーム株式会社に吸収されている

日本ハムの札幌ドーム移転理由1つ目は「物販の利益がすべて札幌市に吸収されている」です。

札幌ドームの試合では、日本ハムはグッズ収益の30%以上が札幌ドームに徴収されていたり、球場内のスポンサー広告がすべて札幌市に帰属していたりと、収益がごっそりと札幌市に吸収されています

一方で、2023年の新しい球場では

  • グッズ収入の手数料は発生しない(つまり、販売利益はしっかり日本ハムの元にいく)
  • 広告収益はすべて日本ハム側に帰属する

など、日本ハムからすればグッズの収益率がアップするだけでなく、広告の自由度も増すため広告収入の増加も見込めます。

以下、日本ハムファイターズがオフィシャルに公開している資料です。

参照:日本ハム公式HP

現在=札幌ドームのことです(この資料では、あえて”札幌ドーム”という名前を出していませんが、遠回しかつ痛烈に批判しているようにも見えます)。

「②グッズ収入」「⑥広告収入」にもあるように、札幌ドームから新球場に移転することで、収益が現状よりも大幅に向上する兆しが見られます。

札幌ドームは近年だと約40億円/年の売上がありますが、その約半分は日本ハムファイターズの試合が生み出しているにも関わらず、その多くの利益までも札幌市(正確には札幌ドーム株式会社)に吸収されています。

つまり、日本ハムファイターズは札幌ドームへの売上貢献度に対して、利益が比例して付いてこないため、経営的に好ましくない状況が続いているという訳です。

しっかりした利益を確保できないと、日本ハムは選手の年俸も上げにくくなりますし、選手補強も経済面で他球団に負けてしまいます)。

日本ハム側にとって物販、広告で思うような収益を得られていないことが、札幌ドームから移転する理由の1つでもあります。

日本ハムの札幌ドーム移転理由②:ドームの使用料が高い上に札幌市は値上げ傾向

日本ハムの札幌ドーム移転理由2つ目は「ドームの使用料が高い上に札幌市は値上げ傾向」です。

以下記事のとおり、日本ハムは札幌ドームに約9億円のリース料を支払って球場を使っています。

過去に値下げの交渉もしています。

「札幌ドームを運営する札幌市の第三セクター、株式会社札幌ドームは、約9億円のリース料に加えてグッズ販売収入なども合わせ、総額で年間20億円以上を日ハムから吸い上げてきた。日ハムは過去に値下げを要求してきたものの、逆に市は値上げを実施。さらに日ハムはコスト削減策として、他球団でも実績のある、公共施設の運営を民間企業などに委託する指定管理者制度の採用を市側に提案していましたが、市は拒んできた。

Business Journal/2021年3月15日

「リース」は所有権がなく、保守・修繕の義務も伴います。

札幌ドーム売上の半分を日本ハムがもたらしているにも関わらず、札幌市は頑に姿勢を崩さず、むしろ使用料の値上げをしました

また、札幌ドームはサッカー(コンサドーレ札幌)やライブ会場としても使用されますが、その際のフィールドシートの撤去や設置費用も日本ハムが負担するなど、球団側の不満が溜まっていました。

ドームがコンサートやイベントで、使用される際のフィールドシートの撤去や設置費用も、日本ハム球団持ち。他にも、警備費や清掃代などが加わり、これらを合計すると、球団が札幌ドーム側に支払っている金額は年間で約26億5000万円。

niftyニュース/2020年5月11日

日本ハムは2023年に本拠地を北広島市に移しますが、今まで日本ハムがもたらしていた売上・利益がごっそり消えてしまうのは、札幌ドームにとってはかなり痛手といえます。

日本ハムの札幌ドーム移転理由③:人工芝が野球選手の足腰に悪い

日本ハムの札幌ドーム移転理由3つ目は「人工芝が野球選手の足腰に悪い」です。

札幌ドームの人工芝は硬いことで有名で、日本ハム栗山監督も過去に言及しています。

伊勢:今のドームは?

栗山監督:使い勝手が悪いですね。下が硬いですし。札幌ドームが動かないというのもあって。

exciteニュース/2017年2月23日

しかし、過去には球団から札幌ドームに改善要求をした結果、人工芝の改良は4回行われています

  • 初代人工芝:2001年から使用
  • 2代目人工芝:2005年から使用
  • 3代目人工芝:2013年から使用
  • 4代目人工芝:2019年から使用

過去に4回改良を重ねている点は評価できます。

しかし、日本ハム球団が臨んでいた「天然芝」で野球をすることは叶いませんでした。


札幌ドームは野球で使われる日とサッカーで使われる日で芝を変更していますが、サッカー試合の日は野球の芝の上にサッカーの芝を敷いています。

そのため、野球の人工芝は毛足の短い芝にせざるを得ず、その結果クッション性が損なわれているという背景もあります。

元ヤンキース松井秀喜は膝への負担を考慮して、ジャイアンツ時代は天然芝への変更を球団に要求していた。それくらい、野球選手にとってグラウンドの芝環境は大切。

いずれにせよ、日本ハムにとっては選手のケガリスクを最小限に抑えたいはずですので、人工芝の環境が良くないのは移転理由の1つと言えるでしょう。

※ちなみに、2023年完成予定の日本ハム未来の本拠地「北海道ボールパーク」は、天然芝が敷かれる予定です。

日本ハムの札幌ドーム移転理由④:日本ハムが食品メーカーにも関わらず飲食収益無し

日本ハムの札幌ドーム移転理由4つ目は「日本ハムが食品メーカーにも関わらず飲食収益無し」です。

2021年3月時点で、札幌ドームには以下のような飲食店があります。

参照:札幌ドーム 公式HP
参照:札幌ドーム 公式HP
参照:札幌ドーム 公式HP

パッと見て、ケンタッキーやモスバーガーなどのファーストフードが多いですし、ファーストフード以外でもチェーン店が多い印象です。

店舗一覧を見てわかるように、現在は日本ハムは飲食店をいっさい持っておらず、球団側の収益は無いと考えられます。

日本ハムは超大手食品メーカーですので、研究・開発部門はかなりの力があるはずですし、安くて美味しい(しかも、しっかり利益も出せる)飲食提供は十分可能なはずです。

しかし、札幌ドームでは食品メーカーとしての存在感を出すことができずにいます。

野球観戦での飲食はつきものですし、飲食での売上は結構大きな額になるはずです。

にもかかわらず、食品メーカーの日本ハムが飲食から収益を得られていない状況には、なんだか同情できますよね。

ちなみに、新しい球場では日本ハムがタッグを組めるような飲食会社を探しているので、2023年以降は飲食での収益も期待できそうです。

日本ハムの札幌ドーム移転理由の根源は札幌市(札幌ドーム株式会社)

ここまで、日本ハムが札幌ドームを移転する4つの理由を解説しました。

  • 移転理由①:物販・広告利益がドーム株式会社に吸収されている
  • 移転理由②:ドームの使用料が高い上に札幌市は値上げ傾向
  • 移転理由③:人工芝が野球選手の足腰に悪い
  • 移転理由④:日本ハムが食品メーカーにも関わらず飲食収益無し

これらの移転理由の根源はすべて、札幌ドーム株式会社の過去の蓄積(つまり、日本ハムの要望を受け入れてこなかった)です。

運営主体の札幌ドームは市職員・幹部の大切な天下りなので当然といえば当然ですが、“札幌ドームを使えなくなって困るのは日ハム側”だと高を括っていたんですよ。ろくに経営努力もせず、日ハム側の声にまともに耳を貸さなかったツケが回ってきたんですよ」(地元メディア関係者)

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「市の対応に業を煮やした日ハムは、16年頃から自前での本拠地球場建設の検討を始めましたが、それでも市は真面目に対応を検討しなかった。日ハムは札幌市に隣接する北広島市に総工費600億円をかけて新球場を建設しますが、そこまで金をかけても札幌ドームを出ていきたかったということでしょう。

Business Journal/2021年3月15

すでに日本ハムが新しい本拠地について発表している資料でも、ところどころで札幌ドームをディスるような表現があることからもわかるように、球団と札幌市の関係はかなり冷え切っていたことが伺えます

日本ハムが出ていく2023年以降の収益確保に向け、札幌市はすでに動き出しているようですが、この穴を埋めるのは決して簡単なことではないでしょう。

札幌市が打開策として計画しているのが、大きな黒幕でドームを仕切って使う「新コンサートモード」だ。最大5万人収容のドームで集客が見込めるアーティストは限られるが、1万~2万人規模であれば一定の需要があるという。

さらに同社は、22年スタート予定のラグビー新リーグ、日ハムを含むプロ野球、アマチュア野球の試合などを誘致したい考え。

山川社長は「日ハム移転の痛手は大きいが、新しいものを取り込むチャンスと捉えたい」とする。

ただ、これらで日ハム移転の「穴」を埋めることができるか見通せない。市幹部は「自主事業などを増やす一方で支出も減らし、売上高が半減しても赤字が出ない経営をするしかない」と厳しい表情で語る。

YAHOOニュース/2021年3月15日

2023年以降の札幌ドームの活動については、今後も注目が集まりそうです。

野球施設(球場)について、2021年にホリエモンも動き出しました。

福岡北九州フェニックスの本拠地球場(ドーム)を解説【ホリエモンのプロ野球チーム】

こちらの記事も、合わせて読んでくださいね。

まとめ:なぜ日本ハムは本拠地を札幌ドームから移転?【理由は4つ】

「なぜ日本ハムは本拠地を札幌ドームから移転するの?」という疑問に対し、4つの移転理由を解説しました

  • 移転理由①:物販・広告利益がドーム株式会社に吸収されている
  • 移転理由②:ドームの使用料が高い上に札幌市は値上げ傾向
  • 移転理由③:人工芝が野球選手の足腰に悪い
  • 移転理由④:日本ハムが食品メーカーにも関わらず飲食収益無し

また、これらの4つの移転理由の根源には札幌市の対応に問題があることも解説をしました。

2023年に北広島市にて完成予定の新しい球場では、札幌ドームで抱えていた問題がすべて解決すると良いですね。

日本ハムの新球場PV

日本ハムが本拠地を札幌ドームから移転する時期を詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせて読んでくださいね。

【日ハム本拠地】札幌ドームから移転するのは2023年のいつ?

最後までお読み頂きありがとうございました。

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